宮崎県硫黄山周辺における火山ガス常時監視体制の構築

導入事例

導入先:宮崎県 総務部危機管理局危機管理課
導入製品:オダログ(無線式定置型ガス濃度測定器)
設置場所:えびの高原 硫黄山周辺 複数測定ポイント


背景・課題

宮崎県えびの高原の硫黄山周辺では、火口周辺から硫化水素(H₂S)・二酸化硫黄(SO₂)を含む高濃度の火山ガスが発生しており、登山者や周辺住民の安全確保が行政の重要課題となっていました。

硫化水素20ppm以上、二酸化硫黄5ppm以上が測定された場合、注意喚起や立入規制区域の設定が検討される基準が設けられており、リアルタイムかつ継続的なガス濃度の把握が不可欠な状況です。 Miyazaki Prefecture

一方で、測定ポイントは無電源地帯に設置する必要があり、電源インフラに依存しない計測・データ伝送の仕組みが求められていました。また、噴火警戒レベルの変動に応じて測定ポイントを柔軟に変更・追加できる機動性も必要とされていました。 Miyazaki Prefecture


導入内容

これらの要件に対し、弊社の無線式定置型ガス濃度測定器「オダログ」を採用いただきました。

宮崎県ホームページ「硫黄山周辺の火山ガス濃度測定結果(速報値)」

① 無電源環境への対応

オダログはバッテリー駆動による長期運用が可能なため、電源設備のない山間部の測定ポイントにも設置することができました。インフラ整備のコストや工期を抑えながら、必要な場所に迅速に展開できた点が採用の決め手のひとつとなっています。

② 無線によるデータ伝送

無電源地帯からデータ転送を行う仕組みにより、各測定ポイントのガス濃度データを遠隔で収集。宮崎県のウェブサイト上では測定値の経過グラフをリアルタイムに近い形で公開しており、行政担当者だけでなく登山者・一般県民も状況を随時確認できる体制が整っています。

③ 複数ポイントへの柔軟な展開

平成29年1月17日から自動ガス測定機による硫化水素の測定を開始し、その後も測定ポイントを順次移設・追加するなど、火山活動の状況や規制区域の変化に応じて柔軟に対応。現在も複数の測定ポイントで継続稼働しています。


導入後の効果

観点導入前導入後
濃度把握定期的な人手による測定常時自動測定・データ蓄積
データ公開随時対応が困難ウェブ上でグラフ公開・一般閲覧可能
設置環境電源確保が必要無電源地帯にも対応
ポイント変更大規模工事が必要状況に応じて柔軟に移設・追加
安全管理事後対応が中心データに基づく予防的な規制判断が可能に

火山ガスの濃度データが継続的に蓄積・公開されることで、立入規制区域の設定判断や登山者への情報提供がより迅速・的確に行えるようになっています。


採用のポイント

火山監視という過酷な屋外環境において、オダログが選ばれた理由は「無電源・無線・長期運用」を同時に実現できる点にあります。電源インフラが存在しない山間部の複数ポイントに展開し、行政の安全管理業務を支えるインフラとして、長期にわたって安定稼働しています。

自治体・防災機関における火山ガス・有毒ガスの常時監視体制の構築についてはお気軽にお問い合わせください。

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